文章「教授の予言」・漫画005シリーズ第16話「005、占いの館にて」

 高校時代、軽音楽部がなかったため、繁華街にある音楽教室で週に1回、エレキギターを習っていた。家ではフェンダーのストラトキャスターを学習机の横に置き、時折アンプにつないで弾いていた。
 しかし、大学生になってから、ストラトキャスターは部屋の飾りと化し、私がそれを手に取ることはほとんどなかった。
 そんな大学3年の秋のこと。
「某教授は生年月日と名前から、その人の運命を読みとることが出来る。しかも、今日××教室で鑑定をしている」
 そう、ある友人から聞いた。
「行こう」
 友人たちとともに、教授がいらっしゃる部屋へと向かった。部屋に入り、着席後、私たちは生年月日と氏名を紙に書いて教授に手渡した。すると、教授は私たちを次々と鑑定して下さった。
 私の番がまわって来た時、教授に、「芸術的なことを何かしているか、していたでしょう」と聞かれ、私は暫く考えこんでしまった。その時期は特に何もしていなかったので、何も思い浮かばなかったのだ。が、教授に「音楽とか」と促され、思い出すことが出来た。
「エレキギターを高校の時に習っていました」
 答えると、教授は、「そうでしょう」と満足気におっしゃった。一方、私がエレキギターを習っていたということを知らなかった友人たちは、感嘆の声を上げた。そんな中、教授は私に大切なことを3つ教えて下さった。1つ目は、「カウンセラーには向かない」ということ。大学で臨床心理学を専攻していたのだが、教授はそうおっしゃった。2つ目は、「ダンスでも、音楽でも、絵でも、何でもいいから芸術的なことをし続けなさい。そうしないと、精神のバランスが悪くなる」ということ。そして、3つ目は結婚相手がどの地域にある大学を出た人かということと、結婚する時期。不思議なことに、3つ目は完全に当たった。
 ならば、私はこの先カウンセラーにはならず、芸術的なことをし続ける必要があるということなのだろうか。
 しかし、「芸術的なこと」って、漫画とかでもいいんでしょうか。
 教授に伺ってみたい今日この頃である。
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 次回のモシャブログは、文章「好きな言葉、嫌いな言葉」・漫画005シリーズ第17話「好きな言葉は何ですか?」の予定です。
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プロフィール

●ミネルバネオ代表 石橋武
【経歴】
1974年/立命館大学経営学部を卒業し、㈱大阪読売広告社に入社
1994年/現代文講師出口汪氏と大学受験予備校S.P.Sを立ち上げるべく、㈱大阪読売広告社を退社。㈱ミネルバ代表取締役として、大阪、後に東京で大学受験予備校S.P.Sを経営。
2002年/大阪のS.P.Sにて、出口氏が開発した教材「論理エンジン」を使用した個人のお客様向け添削業務や国語特訓塾、学校様・塾様向けの「論理エンジン」販売や指導方法のレクチャーを開始。
2007年5月/㈱水王舎代表取締役に就任し、「論理エンジン」営業のみならず、書籍の企画・販売にも携わる。
2011年2月、㈱水王舎代表代表取締役を退任。
2011年8月/ミネルバネオを設立
趣味は読書、映画鑑賞。MC中心のお笑いオヤジバンドの一員でもある。

●共同執筆者(ペンネーム:モシャ)プロフィール
甲南大学を卒業しました。
ミネルバネオで働いています。
30代半ばを過ぎてしまいました。
よく聴く音楽はプリンス、レディオヘッド、シールなどです。
親戚は人間国宝(陶芸)です。ちなみに私の父方の祖父も陶芸家でした。

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