石橋 武の「多読乱読、言いたい放題!」009

 私が今まで読んだ本のうち、印象に残った本を紹介しています。

● 堀江敏幸『おぱらばん』
 1998年作品。
 『河岸忘日抄』の前哨戦のような作品集。
 基本的にはエッセイに分類される作品群だが、読後感は非常に高品質の私小説を読んだ後の感じに似ている。時にユーモラスに、時にシリアスに。著者の筆さばきは自由自在だ。歳若い著者のフランス留学中の身近な出来事と、著者の読書体験とが有機的に結ばれて行く瞬間、ミステリにおける謎解きに近い興奮を覚える。1編1編が宝石のような輝きを放っていて、私が特に感銘を受けたのは、『貯水池のステンドグラス』という1編。ゲラシム・リョカという詩人を巡る話だ。
 因に「おぱらばん」とは在佛中国人の持つ「中佛簡易単語対照辞典」に唯一記載されている「以前」をさすフランス語のこと。通常フランス人はその言葉を使わないので、中国人を揶揄するジョークとして使われているらしい。

★モシャの呟き
 最初、題名を『おばはん』と読み間違えました。似ているような、全然違うような。
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プロフィール

●ミネルバネオ代表 石橋武
【経歴】
1974年/立命館大学経営学部を卒業し、㈱大阪読売広告社に入社
1994年/現代文講師出口汪氏と大学受験予備校S.P.Sを立ち上げるべく、㈱大阪読売広告社を退社。㈱ミネルバ代表取締役として、大阪、後に東京で大学受験予備校S.P.Sを経営。
2002年/大阪のS.P.Sにて、出口氏が開発した教材「論理エンジン」を使用した個人のお客様向け添削業務や国語特訓塾、学校様・塾様向けの「論理エンジン」販売や指導方法のレクチャーを開始。
2007年5月/㈱水王舎代表取締役に就任し、「論理エンジン」営業のみならず、書籍の企画・販売にも携わる。
2011年2月、㈱水王舎代表代表取締役を退任。
2011年8月/ミネルバネオを設立
趣味は読書、映画鑑賞。MC中心のお笑いオヤジバンドの一員でもある。

●共同執筆者(ペンネーム:モシャ)プロフィール
甲南大学を卒業しました。
ミネルバネオで働いています。
30代半ばを過ぎてしまいました。
よく聴く音楽はプリンス、レディオヘッド、シールなどです。
親戚は人間国宝(陶芸)です。ちなみに私の父方の祖父も陶芸家でした。

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