石橋 武の「多読乱読、言いたい放題!」022

 私が今まで読んだ本のうち、印象に残った本を紹介しています。

● 村上春樹『ノルウェイの森』
 1987年秋、ハードカバーが出た時点で読んだ。その時の印象は、「村上春樹らしくない」と相当厳しい点を付けた。今回読み返してみて、こんな面白い小説だったのかと驚いた。今はじめて、この物語と素直に対峙できた気がする。これは、生(=性)と死、その境界上で彷徨う魂の記録なのだ。村上文学の根本命題「死を含んだ生を生きることとは?」をストレートに著した小説だ。彼がメタファーとして常に書き続けている人物像の原型をここに見ることができる。そして、「死」を乗り越えたと思える主人公が現実世界に帰ろうとしたとき、現実(=緑)からこう言われる。「あなた、今どこにいるの?」。この問いは物理的な「どこ」を尋ねているのではない。そして主人公は「僕はどこでもない場所の真中から緑を呼びつづけ」るのだ。

★モシャの呟き
 高校時代、「『ノルウェイの森を買った』って言ったら、お母さんに『読んだ後に貸して』って言われてん。俺はもう読み終わってんけど、どうしよ」と彼氏が悩んでいました。
 確かに。高校時代にああいう描写があるこの小説をお母さんに貸すのは気が引けますね。ムフフのフ。
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プロフィール

●ミネルバネオ代表 石橋武
【経歴】
1974年/立命館大学経営学部を卒業し、㈱大阪読売広告社に入社
1994年/現代文講師出口汪氏と大学受験予備校S.P.Sを立ち上げるべく、㈱大阪読売広告社を退社。㈱ミネルバ代表取締役として、大阪、後に東京で大学受験予備校S.P.Sを経営。
2002年/大阪のS.P.Sにて、出口氏が開発した教材「論理エンジン」を使用した個人のお客様向け添削業務や国語特訓塾、学校様・塾様向けの「論理エンジン」販売や指導方法のレクチャーを開始。
2007年5月/㈱水王舎代表取締役に就任し、「論理エンジン」営業のみならず、書籍の企画・販売にも携わる。
2011年2月、㈱水王舎代表代表取締役を退任。
2011年8月/ミネルバネオを設立
趣味は読書、映画鑑賞。MC中心のお笑いオヤジバンドの一員でもある。

●共同執筆者(ペンネーム:モシャ)プロフィール
甲南大学を卒業しました。
ミネルバネオで働いています。
30代半ばを過ぎてしまいました。
よく聴く音楽はプリンス、レディオヘッド、シールなどです。
親戚は人間国宝(陶芸)です。ちなみに私の父方の祖父も陶芸家でした。

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