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石橋 武の「多読乱読、言いたい放題!」039

 私が今まで読んだ本のうち、印象に残った本を紹介しています。

● ローレンス・ブロック『殺し屋』
 1998年作品。
 「ケラーの今回の標的はテキサスの大富豪だった。ケラーは下見のため、当の富豪が主催するガーデン・パーティにもぐりこむ。だが、富豪の孫がプールで溺れかけているのを目撃し、やむにやまれず助けたことから、事態は思わぬ方向へ…。MWA賞受賞作の上記『ケラーの責任』をはじめ、同じくMWA賞に輝く『ケラーの治療法』など、孤独な殺し屋ケラーの冒険の数々を絶妙の筆致で描く連作短編集(Bookデータベース)」。
 主人公ケラーの正確な年齢は分からないが、全体の雰囲気が「中年男のブルース」といった趣きで共感を覚える。しかし、多少「どうだろう」と思う部分もある。例えば、殺すのではなく、生かす方向で仕事を終えるにはどうすればいいんだろう、とターゲットと話合いながら、結局はいとも簡単に殺し、「いやいや、まったく、おれがほかにどうすると思ったんだね、エド?」と皮肉たっぷりに胸の中で呟いたり(『名前はソルジャー』)、間違えて伝えられたルームナンバーのせいでターゲットではない赤の他人を二人殺してしまうのだが、「気の毒だった」の一言でクールに澄ましている(『ケラーのカルマ』)など。
 だが、まあそんなことはどうでもいい。ニューヨーカーで孤独な一人の殺し屋が奏でる「ブルース」に暫く耳を傾けることは、そんなに悪い暇つぶしではない。

★モシャの呟き
 「中年男のブルース」といえば、バーボン、葉巻、剥き出しの紙幣が思い浮かびますが、「中年女のブルース」といえば、何でしょうか。
 私としては、「脂身」と「哀愁」を挙げたいと思います。それらが増量中のモシャより。
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プロフィール

●ミネルバネオ代表 石橋武
【経歴】
1974年/立命館大学経営学部を卒業し、㈱大阪読売広告社に入社
1994年/現代文講師出口汪氏と大学受験予備校S.P.Sを立ち上げるべく、㈱大阪読売広告社を退社。㈱ミネルバ代表取締役として、大阪、後に東京で大学受験予備校S.P.Sを経営。
2002年/大阪のS.P.Sにて、出口氏が開発した教材「論理エンジン」を使用した個人のお客様向け添削業務や国語特訓塾、学校様・塾様向けの「論理エンジン」販売や指導方法のレクチャーを開始。
2007年5月/㈱水王舎代表取締役に就任し、「論理エンジン」営業のみならず、書籍の企画・販売にも携わる。
2011年2月、㈱水王舎代表代表取締役を退任。
2011年8月/ミネルバネオを設立
趣味は読書、映画鑑賞。MC中心のお笑いオヤジバンドの一員でもある。

●共同執筆者(ペンネーム:モシャ)プロフィール
甲南大学を卒業しました。
ミネルバネオで働いています。
30代半ばを過ぎてしまいました。
よく聴く音楽はプリンス、レディオヘッド、シールなどです。
親戚は人間国宝(陶芸)です。ちなみに私の父方の祖父も陶芸家でした。

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