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石橋 武の「多読乱読、言いたい放題!」041

 私が今まで読んだ本のうち、印象に残った本を紹介しています。

● 堀江敏幸『めぐらし屋』
 2007年作品。
 どうしようもない貧血を抱える蕗子さんが主人公。亡くなった父親の遺品整理に、彼が独り住まいしていた、ひょうたん池の端にあるアパートを訪ねる。蕗子さんの小学生の時に描いた黄色い傘の絵を貼付けた大学ノート。表紙には「めぐらし屋」。そこへ突然の電話。「めぐらし屋さんですよね」。父親がやっていた他人に対する、ほんの小さな好意が少しずつ見えてくる。そして、蕗子さんの日常と父親が為していた「ほんの小さな好意」が最後にクロスする。何も起こらないようでいて、些細なことは毎日少しずつ起こっている。毎日変化をしている。そこにほんの少しだけ手を貸す「めぐらし屋」。決してドラマチックではないけれど、そんな静かな毎日が愛おしくなる。そんな小説だ。あらゆる物が動きすぎる忙しない時代だからか、著者の描く動かない話がひたひたと私の心にしみわたる。

★モシャの呟き
 血液検査の結果、私も貧血らしいです。
 お医者さんに、「あなたは同じような食べ物しか食べていないでしょ」と言われ、「ど、どうして、私しか知り得ない事実を……」と怯んでしまいました。
 全てを見透かされているようで、怖かったです。
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プロフィール

●ミネルバネオ代表 石橋武
【経歴】
1974年/立命館大学経営学部を卒業し、㈱大阪読売広告社に入社
1994年/現代文講師出口汪氏と大学受験予備校S.P.Sを立ち上げるべく、㈱大阪読売広告社を退社。㈱ミネルバ代表取締役として、大阪、後に東京で大学受験予備校S.P.Sを経営。
2002年/大阪のS.P.Sにて、出口氏が開発した教材「論理エンジン」を使用した個人のお客様向け添削業務や国語特訓塾、学校様・塾様向けの「論理エンジン」販売や指導方法のレクチャーを開始。
2007年5月/㈱水王舎代表取締役に就任し、「論理エンジン」営業のみならず、書籍の企画・販売にも携わる。
2011年2月、㈱水王舎代表代表取締役を退任。
2011年8月/ミネルバネオを設立
趣味は読書、映画鑑賞。MC中心のお笑いオヤジバンドの一員でもある。

●共同執筆者(ペンネーム:モシャ)プロフィール
甲南大学を卒業しました。
ミネルバネオで働いています。
30代半ばを過ぎてしまいました。
よく聴く音楽はプリンス、レディオヘッド、シールなどです。
親戚は人間国宝(陶芸)です。ちなみに私の父方の祖父も陶芸家でした。

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