石橋 武の「多読乱読、言いたい放題!」044
私が今まで読んだ本のうち、印象に残った本を紹介しています。
● 堀江敏幸『未見坂』
2008年作品。
不思議な佇まいの短編集だ。ある田舎町。そこに暮らす様々な人たち。ドラマチックな何か、が始まる訳ではない。日常の、弛まず流れる時のある一瞬、彼や彼女が誰かと会ったり、話したり、何かを見聞きし、そこから何かを想い、思い出し、また行動したのか。そんな瑣細な事柄を、静かに掬い上げ、丁寧に書き上げた作品群。
著者の抑制の効いた筆致は、静かに私の中に入り込む。ちょっとした楽しみであったり、不安であったり、希望であったり、不満であったり……そんなものたちから惹起する感覚は根源的(ファンダメンタル)であるがゆえにとても強い。
★モシャの呟き
元FBI捜査官が任務に関するトラウマのせいで退職し、山奥の一軒家で暮らすというような物語が大好きです。
実際の田舎暮らしは、車の免許を持っていない、私には無理ですが。
● 堀江敏幸『未見坂』
2008年作品。
不思議な佇まいの短編集だ。ある田舎町。そこに暮らす様々な人たち。ドラマチックな何か、が始まる訳ではない。日常の、弛まず流れる時のある一瞬、彼や彼女が誰かと会ったり、話したり、何かを見聞きし、そこから何かを想い、思い出し、また行動したのか。そんな瑣細な事柄を、静かに掬い上げ、丁寧に書き上げた作品群。
著者の抑制の効いた筆致は、静かに私の中に入り込む。ちょっとした楽しみであったり、不安であったり、希望であったり、不満であったり……そんなものたちから惹起する感覚は根源的(ファンダメンタル)であるがゆえにとても強い。
★モシャの呟き
元FBI捜査官が任務に関するトラウマのせいで退職し、山奥の一軒家で暮らすというような物語が大好きです。
実際の田舎暮らしは、車の免許を持っていない、私には無理ですが。