石橋 武の「多読乱読、言いたい放題!」063

 私が今まで読んだ本のうち、印象に残った本を紹介しています。

● 有川 浩『三匹のおっさん』
 2009年上梓。
 昔(1963年〜1969年、フジテレビ系)、『三匹の侍』というたいへん面白い時代劇があった。一番続いたキャストは、ニヒルで女好きな桔梗鋭之介(平幹二朗
)、生真面目な橘一之進(加藤剛
)、ユーモラスな桜京十郎(長門勇)。その3人がとにかく強い。そして内容は完全な勧善懲悪。中学生の私は夢中になって見たものだ。恐らく作者の有川氏もそれを狙ったに違いない。
 還暦過ぎのおっさん3人が、町内の自警団を暇であることも幸いして結成。しかし、このおっさん、なかなか凄い。ただ単に武術や技術を生かして悪を叩くだけではない。特に第3話。シゲさんの奥さんが遭遇した初恋詐欺の解決の仕方には唸った。あとがきで故・児玉清氏も書いていたが、悪は悪できっちりと責任を取らせ、被害者である奥さんをまったく傷つけない解決策を取ったのだ。この優しさは、作者の優しさでもある。多少、まったりとした話もあるが、三匹のおっさんと高校生のキヨの孫・祐希やノリの愛娘・早苗との関係性の中で、世代間の理想的なコミュニケーションの在り方を提示するなど、やはりこの作者はタダモノではない。

★モシャの呟き
 書店でこの本の題名を見て、「三匹」と書いてあるので、「匹」と表現したくなるくらい野蛮なおっさん三人組の話なのかと思っていました。
 が、いい人たちなんですね。ビックリです。
最新記事
月別アーカイブ
プロフィール

●ミネルバネオ代表 石橋武
【経歴】
1974年/立命館大学経営学部を卒業し、㈱大阪読売広告社に入社
1994年/現代文講師出口汪氏と大学受験予備校S.P.Sを立ち上げるべく、㈱大阪読売広告社を退社。㈱ミネルバ代表取締役として、大阪、後に東京で大学受験予備校S.P.Sを経営。
2002年/大阪のS.P.Sにて、出口氏が開発した教材「論理エンジン」を使用した個人のお客様向け添削業務や国語特訓塾、学校様・塾様向けの「論理エンジン」販売や指導方法のレクチャーを開始。
2007年5月/㈱水王舎代表取締役に就任し、「論理エンジン」営業のみならず、書籍の企画・販売にも携わる。
2011年2月、㈱水王舎代表代表取締役を退任。
2011年8月/ミネルバネオを設立
趣味は読書、映画鑑賞。MC中心のお笑いオヤジバンドの一員でもある。

●共同執筆者(ペンネーム:モシャ)プロフィール
甲南大学を卒業しました。
ミネルバネオで働いています。
30代半ばを過ぎてしまいました。
よく聴く音楽はプリンス、レディオヘッド、シールなどです。
親戚は人間国宝(陶芸)です。ちなみに私の父方の祖父も陶芸家でした。

・当ブログの内容について、無断掲載、転用を禁じます。

カテゴリ