石橋 武の「多読乱読、言いたい放題!」084

 私が今まで読んだ本のうち、印象に残った本を紹介しています。

● 有川 浩『フリーター、家を買う。』
 今作、改めて有川浩という作家が「凄い」ということを確認した。
 登場人物が生きている。ほとんど誠治の視点で描かれるのだが、彼から見た父・誠一、母・寿美子、姉・亜矢子の家族だけではなく、作業長はじめ職場の固有名詞で描かれる人物すべての人たちが、生きている。これは、凄いことだ。
 テーマは「再生」。自分という人間、そして、属している家族、会社。主人公は、最も困難な「自分」の再生から、挑んでいく。何かを成し遂げようとする時、正攻法だけでは、壁をぶち破れない。何故なら、その壁は「人間」という生物だから。正直に、生真面目に、しかも相手の立場もきっちりと視野に入れた「大人の対応」が求められる。そういった対応は誰にでもできるわけではない。最も大きな「自分」という壁に突き当たり、それを乗り越えようとして、初めて「相手」が見えてくる。そんな話だ。

★モシャの呟き
 「フリーターは住宅ローンを組めない」と聞いたことがあるのですが、この作品に登場するフリーターの方は、どうやって家を買ったのでしょうか。
 財閥の御曹司(フリーター)が現金で家を一括購入した話の場合、3ページで話が終わってしまいそうです。まさか3ページの本じゃないですよね…。
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プロフィール

●ミネルバネオ代表 石橋武
【経歴】
1974年/立命館大学経営学部を卒業し、㈱大阪読売広告社に入社
1994年/現代文講師出口汪氏と大学受験予備校S.P.Sを立ち上げるべく、㈱大阪読売広告社を退社。㈱ミネルバ代表取締役として、大阪、後に東京で大学受験予備校S.P.Sを経営。
2002年/大阪のS.P.Sにて、出口氏が開発した教材「論理エンジン」を使用した個人のお客様向け添削業務や国語特訓塾、学校様・塾様向けの「論理エンジン」販売や指導方法のレクチャーを開始。
2007年5月/㈱水王舎代表取締役に就任し、「論理エンジン」営業のみならず、書籍の企画・販売にも携わる。
2011年2月、㈱水王舎代表代表取締役を退任。
2011年8月/ミネルバネオを設立
趣味は読書、映画鑑賞。MC中心のお笑いオヤジバンドの一員でもある。

●共同執筆者(ペンネーム:モシャ)プロフィール
甲南大学を卒業しました。
ミネルバネオで働いています。
30代半ばを過ぎてしまいました。
よく聴く音楽はプリンス、レディオヘッド、シールなどです。
親戚は人間国宝(陶芸)です。ちなみに私の父方の祖父も陶芸家でした。

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