石橋 武の「多読乱読、言いたい放題!」057
私が今まで読んだ本のうち、印象に残った本を紹介しています。
● スティーヴ・ハミルトン『解錠師』
この作品は、非常に優れた犯罪小説であると同時に、非常に優れた青春小説でもある。
物語は監獄に収監されている主人公が、過去を振り返る形で語られる。それも二重構造で。一つは幼少期に忌まわしい事故(事件)があり、言葉を発しなくなった主人公が高校生の時に何故プロの解錠師の道を選ばざるを得なくなったのかであり、もう一つはプロの解錠師としての冒険潭だ。これらが交互に語られることにより、読者は原因とそれに基づく主人公の思考、そして招来する結果を行き来することになる。読者は主人公の心の奥深くまで知ることになり、結果として、容易に主人公に感情移入できるようになる。
彼にその道を選ばせる要因となった少女・アメリアとの一途な恋が良い。ラスト、収監されている主人公と彼女が漫画で手紙のやり取りをする。ウエディング・ドレス姿の彼女が、周りの右往左往を尻目に結婚式から逃げ出す。目指したのは主人公が幼少期に育った家の近くを流れる川。そして……。
爽やかな余韻とともにこの作品は幕を閉じる。
★モシャの呟き
「アメリア」という名に聞き覚えがあると思いました。
が、違いました。私が思い出していたのは、『母をたずねて三千里』というアニメに出てくる、猿の「アメデオ」でした…。
人じゃないし!!
● スティーヴ・ハミルトン『解錠師』
この作品は、非常に優れた犯罪小説であると同時に、非常に優れた青春小説でもある。
物語は監獄に収監されている主人公が、過去を振り返る形で語られる。それも二重構造で。一つは幼少期に忌まわしい事故(事件)があり、言葉を発しなくなった主人公が高校生の時に何故プロの解錠師の道を選ばざるを得なくなったのかであり、もう一つはプロの解錠師としての冒険潭だ。これらが交互に語られることにより、読者は原因とそれに基づく主人公の思考、そして招来する結果を行き来することになる。読者は主人公の心の奥深くまで知ることになり、結果として、容易に主人公に感情移入できるようになる。
彼にその道を選ばせる要因となった少女・アメリアとの一途な恋が良い。ラスト、収監されている主人公と彼女が漫画で手紙のやり取りをする。ウエディング・ドレス姿の彼女が、周りの右往左往を尻目に結婚式から逃げ出す。目指したのは主人公が幼少期に育った家の近くを流れる川。そして……。
爽やかな余韻とともにこの作品は幕を閉じる。
★モシャの呟き
「アメリア」という名に聞き覚えがあると思いました。
が、違いました。私が思い出していたのは、『母をたずねて三千里』というアニメに出てくる、猿の「アメデオ」でした…。
人じゃないし!!